【ブルー編】
「ブルー、貴方は選ばれし者です。双子ゆえに魔力が強い。」
「しかし、双子のままでは術士として完成することはありません。」
「貴方はその運命に従わなければなりません。」
「今日、別の場所で貴方の双子の片割れのルージュも同じように終了の日を迎えています。」
「キングダムは二人の不完全な術士よりも完璧な一人の術士を求めています。」
「それは貴方だと信じていますよ、ブルー。」
「行きなさい。資質を身に付け、術を高め、そして…。」
「ルージュを殺せ!」
…という感じで乗っけからショッキング。
ブルーはマジックキングダムから与えられた使命を果たす為、忠実に行動します。
仲間も利用する為に近づいて得た関係。目的…術の資質を得る為なら犠牲も厭わない…。
そんなシリアス一直線で7人中重さ一番のブルー編。
術の資質を得て、双子の片割れであるルージュを倒す事が目的となります。
陽術と陰術、印術と秘術。これら相反する術系統は同時に習得できず、
またルージュが得た資質はブルーが得る事は出来ません。
ゲームの都合上、先を越される事は無いので、ルージュはブルーが得た術系統とは
対になる術系統を身につけてくる事になります。
そして時術と空術。これらも相反する関係で同時に習得は出来ませんが、
更にこの上位系統の術は『資質まで持てるのは唯一人』という縛りが。
…犠牲をいとわないというのはここに現れ、その資質の持ち主を倒してしまう事になります。
…そうしてこれら相反する術系統をそれぞれ得た所で、遂に訪れるルージュとの対決の時。
※この先、更になるネタバレゾーンは伏字にしときます。
…LPが0になるまで削りあう壮絶な死闘。…時間蝕喰らえば一発で終わるけど。
…その死闘の果て、ブルーとルージュ、どちらが勝っても新たな事実と共にストーリーは続きます。
…負けた側が駈った側に吸い込まれ、一人の術士となって…。
1つとなり、ブルー(ルージュ)は理解します。…元々は自分たちは一人の存在であったと。
…彼らはマジックキングダムの思惑により、双子として人工的に分けられ、殺し合いをさせられていたのです。
その目的は全ての術の素質を持ち、使いこなす最強の術士を誕生させる事。
全てはいつかくる『地獄』からの侵攻に対抗する為…。
…ブルー(ルージュ)がマジックキングダムに戻った時、まさに地獄の封印が破られ、
その侵攻が始まっていました…。無残な姿を晒す故郷…。
自らに与えられた非道徳的仕打ちに対して問い詰める暇も無く…。
誕生した最強の術士は地獄に向かい…地獄の君主との戦いに…。
そして待つ衝撃のエンディング内容の全て→
THE END
…何を言ってるのかわからねーと思うが…(以下略)。
…攻略本『解体真書』に掲載されているインタビューからして、これは確信犯。
わざとです。敢えてこの終わり。確信犯です。大事な事なので2回。
…まあ印象にはバッチリ残ったシナリオだったぜ…。良いも悪いも吹き飛ばしたような。
…7編のうちの1つだからここまでスッパリやれた感じはしますね。
…こんな感じで色々と突き抜けてるブルー編でした。
【エミリア編】
スーパーモデルであり、RPO隊員のレンと結婚して、幸せの絶頂にあったエミリア。
しかし、ある日レンが何者かに殺され、その殺人容疑はエミリアにかけられてしまった。
殺害現場で見かけた仮面の男。そいつが犯人に違いないというエミリアだったが、
聞き入れてはもらえず、監獄のリージョン、ディスペアに投獄されてしまう…。
そんなエミリアを助け、ディスペアからの脱出を手引きしてくれたのは組織グラディウス。
彼らグラディウスはレンを殺した真犯人であろう仮面の男、ジョーカーを追っていた。
エミリアは恋人の仇を討つため、グラディウスの一員として戦う事を決意。そんな彼女の物語の結末は…。
※結末について伏字で書いてます。
…実は2通り。行動により結末が変わります。
ジョーカーの正体…というか中身は同じでも、意味合いが全く違ってくるというか…。
一方はジョーカーとしての意思を持つ『仮面』にレンが乗っ取られているという展開で、
もう一方はレンがそのままズバリ自らの意思でジョーカーという展開。
…ということはどちらにしろオープニングでのレンの死体はフェイクでした!…というオチだよな…。
…まあサガフロの世界観にはSF要素もタップリ混ざってますし、死体偽造も出来ると思うけど…。
…IRPO見抜けず。大失態じゃないっスか。ダメじゃん!ヒューズ!やっぱりクレイジーって言われちゃうよ!
EDの展開自体については、もちろん仮面に操られてる展開の方が、仮面を壊してハッピー幸せなオチですが。
…個人的にはある意味BADな後者の方が好きだったりします。
恋人の仇を追ってたら実はその仇がその恋人だったという、「何の為に戦ってたんだろう…。」な結末。
グラディウスのリーダー、ルーファスがかける声。そして悲しみを超えて前を向くエミリア。
この辺りの流れが万事解決、という流れより良いな、と。
…とにかく、終わりはこの伏字地帯に書いた感じですが、そこに行き着くまでに
エミリアはグラディウスのメンバーとして、ジョーカーに絡むミッションに参加します。
…そこでエミリアがやる事は…コスプレ。コスプレです。大事なので2回。
…何故か行く先によってバニーになったり覆面レスラーになったりアレな格好をする事になるのです。
恋人の仇討ち、復讐…という目的の割にノリはコミカルも多かったりしますぜ。
このコスプレは格好だけでなく、覆面レスラーなら体術、という感じで閃きやすい技・術が変わるので
うまく使えば主人公時のエミリアを普通よりかなり楽に万能キャラとして育てられますぜ。
フリー行動時にはグラディウスのアジトで、格好を切り替えられるので利用すべし。
ブルー編みたいにシリアス一直線じゃないし、遊びやすさなら7人中一番かもしれません。
そういう意味では最初にプレイするキャラに迷ったらエミリア!…でも良いかも。
…僕が一番最初に選んだのはアルカイザー(レッド編)ですが。
【クーン編】
寿命により滅びゆく運命にあるリージョン、マーグメル。
マーグメルの長老は集めると願いをかなえる力を秘めているという指輪に望みを託し…。
1匹のラモックス、クーンに指輪を集める使命を与えます。
指輪を研究している女性、メイレンと出会ったクーンは彼女と共に指輪を集める事に。
果たしてクーンは無事全ての指輪を集めてマーグメルを救う事が出来るのでしょうか?
スクラップで幅を利かせていたカバレロ一家を叩きのめしたり、
それそのものが巨大生物であるリージョンに飲み込まれた先で、メイレンの恋人と再開したり、
病気の娘を助けてあげたり、
花火職人で暇人な上級妖魔を満足させたり…。
そうした様々な紆余曲折の末、集まった指輪の力によりマーグメルは…。
※この先伏字で。
救われません。
救われません。いや、ここ大事な所なので。これでありがちEDから外れました。
指輪の力はそう都合の良い物では無かったのです。
マーグメルは昔の美しい姿を取り戻した…代わりにそこに今住む者たちが消え始めました。
「蘇ったのよ。マーグメルが。生まれたままに。そこにいなかったものは消える。」
…突如、冷徹にその事実を語るメイレン。
彼女はそれらの指輪の力を統べる黒の指輪を持ち、その力に侵されていたのです。
…クーンは指輪の力を止める為、最後の戦いに挑む事に。…つまりは…。
最後の最後でメイレンさんやってくれたよ!
…いや、大抵、何も知らないでプレイしてたらメイレンはメインメンバーとして育ててると思うんですよ。
…それがラストバトル直前で裏切るとか、タイミングの最悪さでは多くのRPGの中でも随一じゃ?
…とにかく戦いの末、黒の指輪・マスターリングは破壊され、メイレンは正気に戻りクーンに謝罪。
マーグメルの皆が消えていく現象も止まりましたが…。
当然、リージョンとしての滅びを止める事も出来ませんでした。全ては振り出しに。
長老はマーグメルはおしまいだ、と嘆きますが、周りにいるラモックスたちは
何処へいっても生きていける、と新たな場所での生活に希望を見出します。
…まあ、メイレンさんには参りましたが、この指輪の力で万事解決だー!…とならなかったオチは
個人的には良かったと思います。
何というか、まあそういうもんだよ、という教訓を伝えてる感じで。
…指輪集めた意味ねえ!…という面もありますが。
クーンはメイレンと共にそれぞれの指輪を再び集まらないように散らばらせ…。
そしてマーグメルに別れを告げます。
「さよならマーグメル。」
…以上、クーン編!なかなかうまくまとまっていた感じはします。
…ホント、メイレンさんには参ったけど。(3度目。)
【リュート編】
ヨークランドにて。母親のスネをかじってダラダラ暮らしていた青年、リュート。
そんな彼ですが、暴れ者オーガ、サンダーに兄貴として慕われるなど、人を引き付ける謎の魅力を持っていました。
そしてはっきりいってニートだったリュートもある日、一年発起!一旗挙げるべく旅立ちます。
…しかし、あいかわらずゆるゆる、…そんな調子で大丈夫か?…なノリのリュート。
…ですが、ある人物に出会い、亡き父に関係する1つの事実を知る事になり…。
…という感じのリュート編の特徴は彼独自の話は少しだけしか無い事でしょうか。
※さっと書くシナリオ内容。伏字。
1. ヨークランドを出る際にモンドという人物に出会う。
2. ネルソン艦隊の艦長と出会い、モンドが父のかつての革命家仲間で、その父の死後に
心変わりして反旗を翻していたトリニティ側に寝返った人物である事を聞かされる。
3. 更にそのトリニティにすら知らせず、独断で秘密基地を建造し、リージョン界支配を企むモンドの野望を
阻止するべく、艦長に協力して戦う。
…これだけ。モンド基地に乗り込み、モンドを倒すことが出来れば即クリアです。
…あとは基本的に好きなように各地で仲間を見つけたりなんなりするだけです。
気が向いたらラスダンにいくぜー…な仕様。
ラスボスまで辿り付ける速さならRPG史上最速かも。…まず返り討ちだけどな!
…それどころか戻れなくなるのでヘタするとハマって終わります。即ハマり。…これもサガか…。
ある意味超フリーシナリオなワケですが、まあ、もう少し独自のやってもやらなくても良いイベントとかあっても
良かったと個人的には思います。
リュートが何か普通の仕事をやってみるが、いつものノリですぐクビになるとか。
…でもそれが縁で仲間が増えるとか。
とにかくそんなリュート編の話のオチも、事を成し遂げても彼はあくまで彼のまま、という感じです。
シナリオに縛られずにサガフロのシステム遊びたい人向けでしょうか。うん。
…こうして書いてみるとホントにバラエティ豊かですな…。サガフロのシナリオ。
…伏字多すぎになってますな…。自重せず書いたらこうなった。
各編の話を語るのに書きたい所が結末とか来る感じが多い気が。
…それはある意味サガフロの各編の話がうまくいってるという事では。
一つ一つ短め(特にリュート編。)ですが、それぞれの個性を出してまとめた所はあると。
残りの3人の主人公の話も負けず劣らずですので、それは次回に。
・サガフロ1のPSソフトとサントラ。
・攻略本、解体真書。
PR